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【聖天信仰】お盆の御供えに付いて

瑞鳳天祥様僧侶様の説法
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執筆者:瑞鳳天祥

本日は、お盆の御供物や飾りの意味を少しばかりお話致しましょう

此の御盆の設え等に関しては、各宗派や地域で差異が御座いますので詳しくは、お話出来ませんが一般的に用いられる品物を挙げて御説明致します。

【注連縄(盆綱)】

「神聖な場所であることを標示し、不浄なものや邪悪なものの侵入を防ぐために用いられる縄の事で空間の所有・占有を表示すると同時に、清浄と不浄、あるいは聖と俗を区別するものとされます。

【鬼灯 ほおずき】

提灯を表わし、霊が宿るなどとされ古来は、「寺以外の庭には植えぬ鳳仙花同様の神秘な植物とする」「成長した苞の中にその実がすっぽり篭って居るもの故、物忌み籠りによって清浄となり、その神秘力・呪力を充実させる」とも言われ又、鬼灯はその形状から、桔梗の花と同様に霊が宿りやすいと考えられ、七夕や盆には庭先や仏壇に飾られます。

鬼灯は万灯提灯の意味も含まれ盆棚には、数多く飾れるとの事で御座います。

【胡瓜の馬】

ご先祖の精霊をお迎えする車で有ります【胡瓜の馬】は、迎え火の時は内向きに、送り火の時は外向きにお供え致します。

【茄子の牛】

お帰り用の車で有ります【茄子の牛】は、亡き人の霊がゆっくり後ろを振り返りながらお帰りに成る様、外向きにお供え致しますが胡瓜の馬同様でも構いません。

【無縁仏様用のお供え】

子孫が無く、帰る処が無く成った精霊様用に、野菜・果物・水・仏飯などをお盆に盛り、「どなたでもお召し上がり下さい」、と地面に近い場所や床に敷物等はせず盛った盆のまま直接お供え致します。《桃は、御祖先様には、御供えしても構いませんが無縁様には、御供え致しません》

【色紙、五如来幡】

仏教で使われる色紙は通常五色で、それぞれの色には意味が有り五色とは、青・黄・赤・白・黒(紫)の五つの基本色の事で五色は信・精進・念・定・慧の五色や、密教の五仏・五智などに配当されますが青・黄・赤・白・黒(紫)以外にも、依拠する経巻により様々な組み合わせが御座います。

尚、お盆で飾られる五如来幡は、宗派に依って差異が御座いますが当宗門(禅宗)では、施食会や法要で唱えられる【甘露門、開甘露門】に従い施餓鬼幡等が飾られ在家様用の場合は、右より多宝如来(宝勝如来)、妙色身如来、甘露王如来、広博身如来、離怖畏如来の順の幡を掲げ(盆綱へ吊るす)其の五如来様の慈悲を受け回向致しますし御宗派様に依っては、七如来、五智如来等の場合が御座いますので御宗派様に応じて掲げて下さい。

【笹竹】

四方を竹で囲み、清浄な場所を作り出すとの記述が御座いますが、何故に竹なのかという明確な記述は、定かでは、御座いません然し四本の竹を四隅に立てる形式其のものは盆棚ばかりでなく、日本の民俗の中に広く定着して居りまして此らに共通する意味は、竹で四方を囲うことによって清浄な場所である事を明示するとされて居ります。

【素麺、饂飩】

素麺や饂飩を供える意味としては、仏様の背負う紐に成るとの記述な供物、土産を背負う為の荷綱や手綱と申します意味の他にも喜びを細く長くという縁起担ぎの記述も見られ又、麺類を使うのは、夏に収穫時期を迎える麦の収穫祭を意味されるとも云われ別の記述では、「盆棚を飾った牛と馬は、土産物を運ぶ役目をし、素麺はその荷綱や手綱になるのだと云われる」とされます。

【蓮の葉】

仏教と蓮は、大変深い関わりが御座いまして泥の中から美しい華を咲かせる事から佛様の乗り物としての意味や蓮の葉に食物を載せることで故人の成仏を象徴させたり、浄土へ運ぶ盆と成るとされて居ります。

【水の子】

(茄子をさいの目に切って蓮の葉の上においたもの)

この茄子は、茄子の種子が百八つの人間の迷い(煩悩)に比せられているもので又、洗米と混ぜお供えし閼伽水(あかすい)を樒やみそはぎに浸し振り掛ける事で慈悲の力で無限に増え全ての御霊へ食事と甘露水が与えられるとされます。

⑬閼伽水(あかすい)

甘露水とも呼ばれ少し大きめの器へ水を満たし樒の葉を入れたり真水の替わりに香木を煮出したもの(香水→こうずい)を入れた水で全ての御霊へ注がれる慈悲の水と成り又、御霊が身を浄め煩悩の焔を消し去る為の意味も含まれて居ります。

【樒】

樒は、葉や枝等に毒を持ち独特の香気を持つ為、古来より魔除けの力が有るとされ仏前に供えられ又、墓前の供物等を荒らす動物避けの意味も含まれます。

又、其の葉の形や香気から浄土に咲く青蓮華を連想させる事から仏教を伝えた鑑真和尚が日本へ伝えたとされます。

【みそはぎ(禊萩)】

みそはぎ(溝萩)は、禊萩とも書き旧盆の季節に花を咲かせる事から盆花とも呼ばれ閼伽水に樒と共に洒水器(しゃすいき)の代わりに用いられ其の力に依り御霊が身を浄める意味が御座います。

【こも、ござ】

菰や蓙などは真新しく、織り髭の有るものを用いるとされて居りまして此の髭につかまって精霊が棚に上がると言われ又、新盆に於ておがらの梯子を組むのは、新霊が棚へ登り易くする為と言われて居ります。

【柳の杖】

柳の木には、古来より霊力有るとされ其の枝で杖を作る事で御霊が道中の杖と成し又、魔を祓う杖と成すと言われて居ります。

主な御供物の謂われは、以上と成りますが地方に依って様々な設え方等が御座いますが其の設えや供物にも各々に祈りが有って現代に伝わって居ります。

天祥 九拝

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