このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎先生と聖天様のお話です。
小坊主
前回は泉先生が人助けを始めて村木さんと出会うお話だったけど、覚えてる？
泉先生,いつとはなしに泉聖天さん
このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎...
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男性
もちろんです。
男性
神の御縁だったんですよね！
小坊主
そう聖天様が繋げた御縁！！
小坊主
今回のお話は、泉先生が、神仏様、聖天様に通じていて、
人の過去・現在・未来の3世を見通すお力を持っていて、
更には動物の言葉を聞くことも出来たというお話をしようかな？
人の過去・現在・未来の3世を見通すお力を持っていて、
更には動物の言葉を聞くことも出来たというお話をしようかな？
男性
神通力と言われるお力ですね。湛海律師もご直筆の中で、同じ様な事を仰っておられましたよね。
小坊主
泉先生は、動物だけでなく、更に海から山から、星から月から、草木から、言葉を聞けたらしいよ。
男性
凄いですね！
泉先生、不思議なお話1
黙って切ったお隣の花は..
小坊主
ある秋、おばあさんが立派な鶏頭の花を泉先生のお供物台に供えたんだ。
小坊主
先生はなぜか、もそもそとしておられたが、それを3本と2本に分けて、
小坊主
2本の方を返し、
泉先生
「これは祀れん。」
小坊主
と言われたんだ。
男性
どうして、2本だけ祀れないんでしょうか？
小坊主
おばあさんも「そんなに言わんで。」と不服そうにされたらしい。
小坊主
すると先生が、
泉先生
「それじゃあ仕方がない。おばあさん、この2本はお供えするんだからよいと思って、隣の畑のを黙って切って来とるのう。それがいかん。」
小坊主
と諭されたんだ。
男性
あらら・・お隣のお花だったんだ..
男性
泉先生にはお隣から盗っちゃう場面が見えたんでしょうね…
小坊主
うん。見えたんだね。
泉先生の不思議なお話2
この子は葱や貝類を食べておるだろう
小坊主
ある日、又別のおばあさんが具合の悪い孫を連れて拝んでもらいに来たんだ。
小坊主
先生は、
泉先生
「この子は葱や貝類を懐に入れて食べて居るだろう。」
小坊主
と言われた。
小坊主
おばあさんは「その通り。」と答えた。
泉先生
「屋敷の隅に犬を埋めただろう。」
小坊主
と先生が問うと、おばあさんは「ハイ、その通り。」と答えた。
泉先生
「その犬が『無惨に埋められた上に、泥を乗せられ、貝ボタンの屑の捨場にしたり、葱まで植えられて・・・』と悲しそうに訴えているよ。」
小坊主
おばあさんは「まぁ、そうな..」と答えたんだ。
泉先生
「今私がことわけをいうて、慰めるから、あんたも一心におなりよ。孫はすぐに良くなるぞ。」
小坊主
と言われたんだ。
小坊主
先生は埋められた犬を拝んで、慰めたんだ。そしておばあさんも同じく亡くなった犬に申し訳ないことをしたと反省したんだ。すると、孫の様子は、まもなくカラリとよくなったんだって。
男性
泉先生のお言葉が犬にも通じたんでしょうね..
小坊主
うん。成仏出来てよかったね。
不思議なお話3
田んぼの隅の神さんにご無礼、念が届いておらん
小坊主
ある時、「急にさしこんで困る。」と男が訴えてきたんだ。
男性
お腹が急に痛くなったんですね？
小坊主
そうみたいだね。すると泉先生が、
泉先生
「あなたの田んぼの隅に竹藪で囲まれた神さんがあった。」
泉先生
「作物の害になる。沢山の米を取るのにやむを得んから、その竹藪を切って神さんのお屋敷を狭めても、差し支えないだろう。」
泉先生
「が、しかし、お太夫さんに拝んでもらおうと案内し、御礼だけ包んでおいて、あなた達夫婦は離れた田んぼへ仕事へ出た。」
泉先生
「神官は留守へ来て拝んで御礼を持って帰った。」
泉先生
「そこじゃ。そのやり方が田んぼの神さんのお気に召さんのじゃ。」
泉先生
「生きている人に挨拶する通りに、切る前に、その神さんにことわけを申し上げて、丁寧にご挨拶をしておけば、その真心を十分お受け下さったのである。」
泉先生
「今おことわりする。帰ってみい。治って居るから。」
小坊主
と言われたんだ。
小坊主
すると、その通りになった。お腹の痛いのはすっかり治ったんだって。
聖天様から頂いたお力で
男性
泉先生は、そうやって聖天様から頂いたお力で人助けをしておられたのですね。
小坊主
うん！凄いよね！
小坊主
では、次もお楽しみに～
合掌
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泉先生、聖天様から頂いたお力で狸と人を助けたお話
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