このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎先生と聖天様のお話です。
小坊主
泉さんは泉庄太郎さんと言うんだ。
小坊主
村木さんは、先生を『泉親さん』と呼んでいたんだって。
小坊主
このお話中では泉庄太郎さんのことは泉先生と書きます。
小坊主
泉先生は、1862年、文久2年11月22日に生まれたんだよ。
男性
1862年は徳川家茂の時代ですね。
男性
大きな事件としては、薩摩藩士がイギリス人を殺傷した生麦事件などが起こり、
男性
翌年1863年に浪士組（のちの新撰組）が結成した、そんな時代に泉先生は生まれたんですね。
小坊主
関係ないけど、泉先生は湛海律師が1716年（享保元年）に亡くなられてから146年後に生まれたんだよ。
男性
この先のお話で、生駒聖天に通う泉先生のお話が出てくるけど、
男性
じゃあ泉先生は湛海律師には会ってないんですね。
小坊主
先生が生まれた頃には亡くなっておられるからね・・
男性
ところで、泉先生のお家はお寺とかそういった神仏様に近い職業だったんですか？
小坊主
いやいや、お寺とかとは関係のない、漁師をされていたんだよ。
男性
えっ？意外ですね～！
男性
霊力バリバリのってイメージだったんですけど…
小坊主
いやいや、泉先生も生え抜きの漁師さんだったんだよ。
男性
漁師のお家に育った泉先生ですか～。
男性
どこで、聖天様とご縁が繋がるんですか？
小坊主
先生のご両親はとても信心深かったんだって。
小坊主
だから、泉先生もご両親に似て子供の頃から信心深い子だったみたいなんだよ。
小坊主
浜の金比羅さん、松原の八幡さんへはせっせと参り、八栗の聖天さんへもしげしげとまいった。と記されているんだ。
男性
やはりそうなんですね～。
男性
小さい頃から聖天様とご縁があったんですね！
小坊主
そういうことだね。
小坊主
八栗の聖天さんの御札は泉先生にとって生き身の神仏さんで、そのお扱いは鄭寧を極め、いつもキチンとお身体につけておられたと記されているんだ。
男性
お札は本来お祀りするものですよね？
小坊主
そうなんだけど、泉先生は肌身離さず身につけておられたようなんだ。
小坊主
泉先生は御札を大切なお守りのように扱っておられたんだね。
男性
そういうことですか。
小坊主
そして、驚きなことに、
小坊主
神社へ参っても、お寺に参っても、
小坊主
泉先生のお唱えはいつも聖天様のご真言！
泉先生
「おん、きりく、ぎゃく、うん、そわか」の一点張りで拝んだ！
小坊主
そ、それは、他の神仏様は驚かれたかもしれませんねｗ
小坊主
そして、漁師というと豪快に酒を飲んで、船の上で煙草を…
小坊主
というイメージがあったりしませんか？
泉先生
いやいや、一生酒と煙草は嗜まなかった。
男性
それは以外ですね…
男性
海の男！漁師と言ったら、周りは、美味しいお魚をアテに一杯！というイメージが・・・？
小坊主
ね、何か理由があったのかもしれないけど、それは記されていないんだ。
小坊主
そして、あまり関係ないかもしれないけど、
小坊主
泉先生は左利きだったんだｗ
男性
左利きは器用だと巷で言われていますよね？
小坊主
うん、左利きだからかどうか分からないけど、
小坊主
泉先生の漁師としての腕前は相当のものだったみたいだよ。器用なんだろうね。
小坊主
そして、１５歳になるかならないかの頃のお話なんだけど、
小坊主
「まぁ、この子は。」
小坊主
と周りを驚かせるようなエピソードが記されているんだ。
男性
わ～、聞きたい、聞きたいです！
小坊主
無風快晴の沖合を見て、
泉先生
「おっさん、晩にゃ、はやてが来るよ。早く帰れ」
小坊主
というと、その通り突風が来た。とか、
泉先生
「○○へ行くと、今日は大漁じゃ。」
小坊主
というから行ってみると本当に大漁！だったとか。
小坊主
やはり普通の子供ではなかったみたいだね。
男性
だって、この先、聖天様と○▶☓■でしょ？
男性
そりゃ、きっと普通なはずないでしょ？！
小坊主
まだまだ続きます。次回もお楽しみに～
合掌
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