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湛海律師、般若窟へ出立にあたり聖天様に祈願のこと

生駒山宝山寺
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今回のお話は、湛海律師御自筆『霊感記』下巻より 湛海律師が生駒に移り住む決意をする場面です。
小坊主
小坊主
前回のお話は湛海律師が聖天様へ法施をするお話だったけど覚えてる?
湛海律師、聖天様へ法施のこと
今回のお話は、湛海律師御自筆『霊感記』下巻より 湛海律師が聖天様へ法施をすることで思い通りに事が運ぶ...
湛海律師
湛海律師
聖天に法施などをしている間に、南禅寺で八万枚の護摩供の支度をしようか、どうかと思案していると、
湛海律師
湛海律師
夢うつつの間に、他の土地へ移るようにとの知らせがあった。
女性
女性
よかった♡聖天様に法施(経を読み、法文を唱える)されていたんですね!安心しました!!
女性
女性
どなた様からのお知らせだったのでしょう?
湛海律師
湛海律師
不思議に思って、 いずれの国に移るのかと判じてみるに、 大和の国であることを知った。
女性
女性
大和の国というと、現在の奈良県ですね!
湛海律師
湛海律師
しかし、これは魔醯首羅の化身の仕業ではないかと疑っていると、
女性
女性
またまた出てきましたね!魔醯首羅!
小坊主
小坊主
湛海律師は、もともと、聖天様は他化自在天の主である魔醯首羅であって、障害神の毘那夜佉であると聞いてしまったことから、聖天様に疑念が湧いてきたんだってよね。
女性
女性
他化自在天は仏道修行を妨げている魔のことを指しているので、その主、ボスである、しかも障害神の毘那夜佉だと聞かされたんでしたよね!その魔醯首羅の化身の仕業ではないかと疑ったんですね?
小坊主
小坊主
うん。疑ってはいたんだけど、そこに忍熊常光寺の洞元比丘が訪ねてきたんだ。で 洞元比丘が言うには、
小坊主
小坊主
生駒山の般若の岩は、古くから仏の浄土といわれている。この山に住む僧侶があれば、里人等は山をさし上げようといっている。

しかし、残念なことに彼の山に住んでみようという僧もいない。

小坊主
小坊主
そして、村人たちがいろいろと伝え聞いて、宝山和尚以外には住む人はあるまいといい合っている。だから貴方にお願いに来たのだ。と言ったんだって!
女性
女性
え?それで湛海律師は何と答えたのですか?
湛海律師
湛海律師
私も兼ねがね生駒の山で行を重ねたいと思っていたので、急いで移りましょう。
小坊主
小坊主
と言ったんだって!すると、洞元は、
小坊主
小坊主
しかし、生駒の山には、数百年来も人が住み着いたということを聞いたことがないと里人たちも申している。
小坊主
小坊主
だが、古の役行者をしのんで、人に知られないように山に登り、二三日行をしてみた上で、住めるようなら住んでみようとした者はいたようだが、
小坊主
小坊主
結局のところ皆山を下りてしまった。
小坊主
小坊主
そのうえに、この山には、生きたままの人を裂いて食べてしまう悪鬼のような、恐ろしい霊気が漂っている。
小坊主
小坊主
と、そんな事を言ったんだって。
小坊主
小坊主
でも、湛海律師は、
湛海律師
湛海律師
ご心配下さるな。自分は取るに足りない人間ではあるが、生駒の山に登るからには、そのような悪鬼や恐ろしい霊気を恐れて、ふたたび山を下りるようなことはしないと心に決めている。
小坊主
小坊主
と言って、
湛海律師
湛海律師
近々引っ越します。
小坊主
小坊主
と約束をしたと言うんだ。
女性
女性
それからどうなったんですか?
小坊主
小坊主
このように話がまとまったところに、聖天様から、
聖天様
聖天様
彼の山は奇岩奇石が累々と横たわり、おまえがもっとも好む山ではあるが、人を寄せつけず、そのうえ食物もない。
聖天様
聖天様
ことさらに人間には障りがあり、難儀をするから山に登るのを取りやめろ!
小坊主
小坊主
とのお知らせがあったんだって。
女性
女性
えっ?で湛海律師は聖天様の忠告を聞いて…止めるわけないですよね?
小坊主
小坊主
うん、ここで止めるお方じゃない。湛海律師は、
湛海律師
湛海律師
しかしながら、ただただ山に登れといわれている不動明王のお心と、私の心が通じ合っているので、急いで引っ越しをしようと覚悟をした。
女性
女性
あら~…やっぱり。で、又聖天様を怒らせてしまったんですか?
小坊主
小坊主
いやいや、今回の湛海律師は、
小坊主
小坊主
またまた聖天様の障りがあるかと不安でたまらず、聖天様にお願いをしたんだ。
湛海律師
湛海律師
生駒の山に移り住み、平穏に修行することができますれば、まず第一に天尊の像を作って山の鎮守としてお祀りし、今までのご縁によって浴油供も修します。
湛海律師
湛海律師
どうか私をお護り下さって、無為真実の道を極め、悟りの境地に至らしめて下さい。
小坊主
小坊主
と願書に書き整えてから、1678年、延宝六年10月10日、生駒山に登った。ということなんだ。
女性
女性
忠告は、聞かなかったけど、聖天様はやはり怖かったのね。
小坊主
小坊主
うん、ちゃんとお願いもしたし、浴油供も修しますとお約束されているから、今回は大丈夫なんじゃないかな?
小坊主
小坊主
次回をお楽しみに!

合掌
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湛海律師,生駒山で夜叉と格闘
今回のお話は、湛海律師御自筆『霊感記』下巻より 湛海律師が生駒に移り住んだ時夜叉と格闘したという場面...

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今回のお話は、湛海律師御自筆『霊感記』下巻より 湛海律師が聖天様へ法施をすることで思い通りに事が運ぶ...
聖天様と湛海律師

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