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心霊体験:死に水…

死に水
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これは私がまだ3歳にもならない幼少の頃の心霊体験(神秘体験)です。

どうしてこんなに詳細に覚えているのか...それも不思議ですが。

祖母は旅行などもしない人でした。
なので、普段は遠方の私達が祖母に会いに行くというスタイルでした。

実は私は、その頃何度も祖母の夢を見ていました。
祖母の顔から沢山のウジ虫が這い回って出てくる夢です。あまりにしつこく何度も見るので母に話すと笑い飛ばされました。

そんな矢先、来るはずもない祖母がピンポーンと入って来たときは驚きました。
旅行もしない祖母が、”どうしても会いたい”と、はるばる遠方から訪ねて来たのですから、それは驚きますよね…。

訪ねてきた祖母は、少し痩せて、青い顔をしていたのを覚えています。
「最近食べ物が飲み込めなくて…痩せちゃってね…」みたいなことを祖母が言うので、急いで母が病院に連れて行来ました。

結果は「食道ガンでステージ4」・・・。

私の見た夢は…そういう事だったのです。

病院を断固拒否した祖母を遠方の家に帰すことも出来ず、日増しに弱る祖母を介護することに。

でもお茶目で、おしゃれな祖母でした。本当にしばらくでしたが楽しかったのを覚えています。

きっと大好きな娘(母)に最後を看取って欲しかったのでしょう。

深刻に食事を受け付けなくなった頃、祖母は急に自分の家に帰りたいと言い出します。

母の一番下の弟(祖母の一番下の息子)は、その年、成人式を迎える年でした。

「(祖母)ずいぶん長くこっち(母の元)に長居したけど、一番下の息子の成人式は自分がちゃんと送り出したい。これで、皆成人する。肩の荷が降りるわ。」と言っていました。

病院に聞くと、遠方なので、無事に帰ることが出来るのか疑問だと言われましたが、もちろん母は祖母の希望通り、強行突破で連れて帰りました。

無事祖母の家に帰ることが出来ました。

明日をもしれぬ祖母を置いて帰ることも出来ず、私達家族も祖母の家で祖母を看ることにしました。

亡くなったのは叔父の成人式の日

ピシッとスーツを来て「行ってきます!」と成人を迎えた叔父を祖母は笑顔で送り出しました。

その後、テレビを仲良く見ていた私と姉に、祖母は「ちょっと疲れて寝たいから、外で遊んで来てくれる?」と言いました。

祖母に買ってもらった、お気に入りの、”歩くお人形”(手をもって引っ張ると一緒に歩くお人形)を持って遊びに出かけました。

姉と外で遊んでいると「〇〇ちゃん!!」と祖母の私を呼ぶ声が聞こえました。

もちろん祖母は家で寝ている筈なので声が聞こえるわけがありません。外まで出てきたとしても、弱っていたのでそんなに大きな声は出ません。

でも…はっきりと聞こえたその声がとても気になったので、姉に「ちょっと戻って来るね!」と、一度祖母の家に戻りました。

ところが…家の中は静まり返り、誰も起きていないみたい。

皆、疲れて寝てるのかな…と思い、そのまま又外に出ようとしたら、「〇〇ちゃん!!」と又祖母の私を呼ぶ声が聞こえました!!

祖母の枕元に近寄ると、ぱっと目が開き、「喉が乾いたからお水をちょうだい!」と言いました。
起き上がることは出来なかったので、吸口でお水を祖母の口に持っていくと、ごくごくと喉を鳴らせて勢いよくお水を美味しそうに飲みました。

祖母は食道がんでしたので、何も受け付けなくなっていたのに、ごくごくお水を飲む姿を見て、
「おばあちゃん、治った?いっぱい飲めたね~!」などと声を掛けました。
「あぁ、美味しかった!又外で遊んでおいで!おばあちゃんは少し寝るから…」
と言うので、再び姉の待つ外に出かけました。

次に祖母の家に戻ると…、祖母は既に亡くなり、母にキレイに体を拭いてもらっている所でした。

「おばあちゃん、死んじゃったの??」と驚いて聞くと、
母はわんわん泣きながら、「これからはお星様になって見守ってくれるんだよ..」と言いました。

…母が泣くのを初めて見ました。

「おばあちゃんね、さっき、お水をごくごく飲んで、美味しかった..って言ってたんだよ…」と母に話すと、
すごく驚いて、「そう、ありがとう…。お水…飲めたんだ。私ら(兄弟)は皆何かに取り憑かれたように眠ってしまっていて…最後の死に水を取ってくれたのは〇〇ちゃんだったんだ…」と母に言われました。

3歳にもならない私には「死に水」がどういう意味か…何を言っているのかその時は理解出来ませんでしたが。

ある程度の年齢になり調べてみると人生最後のお水を含ませる事。又は最後を看取る事。
「死に水(死水)」とは「末期の水」とも言われていて、由来としては、
『お釈迦様が亡くなる際に、弟子に「川の水を汲んで飲みたい。」と頼み、雪山に住む鬼神が鉢に浄水を酌んで捧げた』という伝説から来ているようです。

大抵は亡くなった後に葬儀屋さんがガーゼ等に水を含ませ、唇を湿らす…みたいですが。

まさに、人生最後のお水を飲ませてあげる大役を果たした。というところです(笑)
祖母があんな大きな声を出すことは出来ないでしょうから、心の声が聞こえたという貴重な体験でした。

大好きな”おばあちゃん”でしたから…。でも満足できるほど飲ませてあげれてよかったな…と思っています。

そのおばあちゃんが孫を授けてくれた記事はこちらです▼▼
[clink url=”https://kankiten.com/birth/”]

合掌
執筆者:聖ママ

心霊と神秘

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