聖夫婦
聖天様(ガネーシャ神様)が住まわれるのは鶏羅山(けいらせん)という山で、神秘の鶏羅山(カイラス山)と呼ばれている実在する山です。
聖天様が住まわれる鶏羅山(カイラス山)
聖天様はヒマラヤ山脈の鶏羅山(カイラス山)に住し、九千八百の眷族(けんぞく)を率いて世界や衆生など三宝(仏・法・僧)を守護下さっておられます。
とても神秘的な山です。
鶏羅山(カイラス山)
南西チベットに位置
チャンタン高原に顔を出すカイラス山。チベット仏教だけでなく、ヒンズー教、ボン教(チベットの伝統宗教)、ジャイナ教の聖地とも言われています。
一年中頂上が雪に覆われて、太陽の光を浴びて輝いているそうです。
チベットの人々は畏敬の念を込めて鶏羅山(カイラス山)を「カン・リンポチェ(尊い雪山)」や『カンティセ(魂の住む山)』と呼ぶそうです。
※畏敬(いけい)=崇高なものや偉大な人を、おそれうやまうこと。
南斜面には繁栄と永遠の命を表す古代シンボル卍(まんじ)があり、山には神秘的な力があると考えられているそうです。
山の形もピラミッド状でとても美しく、頂上には雲がかかっていることが多いそうです。ですから、山の頂上の本体が見えることは、『とても縁起の良いこと』と地元の人は信じているそうです。
鶏羅山(カイラス山)の麓に湖が2つ
鶏羅山(カイラス山)の麓にマナサロワール湖とラークシャスタール湖があります。
マナサロワール湖
海抜:4588m
ツォナ湖などと共に世界で最も高所にある淡水湖で湖水の透明度も高い
鶏羅山の麓にあるマナサロワール湖です。鶏羅山(カイラス山)と同様に巡礼の対象となっている聖地です。
サンスクリット語で「マナ」=宝、「サロワール」=湖。宝の湖です。マナサロワル湖にはカイラスの雪解け水が流れ込みます。
マナサロワール湖のサファイア色の冷たい水で沐浴をすると、『一生の無数の罪を洗い流すことができる!』と言われているそうです。マナサロワール湖からは鶏羅山(カイラス山)も展望することが可能です。
ラークシャスタール湖
鶏羅山の麓にあるラークシャスタール湖です。
ラークシャスタールとはサンスクリット語で「悪魔の湖」を意味するそうです。ラークシャスタール湖で生きる生物はおらず、地元の村人たちは、毒の湖だと噂しているそうです。呪われないよう、だれも触ることすらしないようです。
鶏羅山(カイラス山)まとめ
鶏羅山(カイラス山)は独立峰の人類未踏峰(みとうほう)の山です。
※独立峰=連峰(並び連なっている山々、連山、山脈)とは異なり、ただ一つのみで形成されている山のこと
※人類未踏峰=これまでに人類が登頂したことのない山のこと
特別過酷で頂上までは登れないというよりも、宗教的に神聖的な山と言われ、崇められている山ですから、そもそも登頂許可(山の頂上に登る許可)が下りないそうです。
しかし、標高4500メートルあたりまでは登ることが可能で、巡礼路もあるようです。
鶏羅山(カイラス山)の巡礼路は一周約52km。1周まわるのに徒歩で3日、五体投地で2週間が標準で、峠以外はポニーも使えるんだとか。
富士山の標高が3,776 mということを考えれば、高山病などの心配もあり気軽に行ける場所ではありません。
※高山病とは、高地で酸素が欠乏することによって引き起こされる病気。標高3,000mクラスの山で起こる症状。特効薬などはなく、症状が起きれば速やかに下山することが望ましいと言われています。
鶏羅山(カイラス山)は世界中で認められた神の山です。「石に姿を変えた神を登山靴で踏みつけるべきでない」と言われるのもうなずけます。
合掌
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