このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎先生と聖天様のお話です。
小坊主
前回は八方より子来すれど淡如たりというお話だったけど覚えてる?
泉先生遂に山へ⑤
このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎...
女性
もちろん!本日のお話は?
小坊主
泉先生遂に山へ⑥のお話!
泉先生遂に山へ
つるべ落としの秋の日の様に、近づく御最後
小坊主
村木さんは、こう話されているんだ。
村木さん
先生を中心として、手をつないで、此の地上に浄土を建設しようという段になって、悲しくも、先生は病の床につかれた。
女性
お山にと言われていましね。
村木さん
まさかと思い、まだ大丈夫と思っている中に、先生は、釣瓶落しの秋の日のように・・・。
小坊主
「秋の日はつるべ落とし」 は、ことわざですよね。
他の季節に比べて秋は急速に日が暮れるということを表すんでしたよね。
他の季節に比べて秋は急速に日が暮れるということを表すんでしたよね。
女性
いきなり…その日が近づいてきたんですね。
村木さん
私共は、「案外御最後も近づいた。」と覚悟するようになった。
小坊主
と村木さんは言っているよ。
女性
悲しいですね。
素肌をあらわにされて「これでは、もう生きられん。」
小坊主
それから村木さんは、
村木さん
例によって、沖野はん、龍野はん、他に一二連れもあったと思うが、連れ立って病床に、先生を見舞った。
女性
息のあったお仲間ですね。
女性
それからどうなったのですか?
村木さん
先生は静かに、おそのさんを呼んで、お召になって居る布団をのけさせられた。
もう11月に入って、肌寒いのに、先生は、帯を解かれ、素肌をあらわされた。
もう11月に入って、肌寒いのに、先生は、帯を解かれ、素肌をあらわされた。
女性
いきなり、お召し物を脱がれたんですね。
村木さん
どうなさるのかと思ったら、すくっと立ち上がられて、両の腕をおさすりになり、
泉先生
「これでは、もう生きられん。」
小坊主
と、仰った。というんだ。
村木さん
お見上げして、私共は、息つまる思いがした。
小坊主
と村木さんは言っておられる。
村木さん
「こんなにお痩せになったか。ようもお立ちになられた。なんという御気力であろうか。」と涙ぐむ目を見張った。
小坊主
かなりお痩せになっておられたんですね。
女性
本当に悲しいですね。
小坊主
今回のお話はここまで。
小坊主
では、次もお楽しみに~
合掌
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このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎...
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