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血の縁が最も深くて強いのか?

家族(ファミリー)
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皆様は縁の深さ強さをどのようにお考えでしょうか。世には『血は水よりも濃い』という言葉が御座いますが、仏教の教えで『親子は一世、夫婦は二世、主従は三世』という言葉も御座います。

血は水よりも濃いとは『他人の愛情や信頼で結ばれた縁よりも、肉親の血で結ばれた縁の方が深くて強い。』という意味であり、親子は一世、夫婦は二世、主従は三世とは『肉親の血で結ばれた縁よりも、他人の愛情や信頼で結ばれた縁の方が深くて強い。』という意味です。

親子は一世、夫婦は二世、主従は三世という言葉を、もう少し深く見てみれば、親子の関係は現世限りであり、夫婦関係は前世と現世または現世と来世に続き、主従関係は前世と現世と来世に続くということになります。

私が思うに『血は水よりも濃い』とは現世の運命であり、『親子は一世・夫婦は二世・主従は三世』とは、前世と現世と来世の宿命であると存じます。

実際のところ、この現世で『血は水よりも濃い』と感じる人がいれば、そうは感じない人もいます。子を大切にする親のところに生まれたら『血は水よりも濃い』と感じるでしょうし、虐待など子を大切にしない親のところに生まれたら『血は水よりも濃い』と感じないでしょう。つまり生まれた環境や親の人柄によっても変わると存じ、変わるからこそ運命なのだと存じます。

一方で『親子は一世・夫婦は二世・主従は三世』に関しては、環境や人柄で変わるものでは無いが故に、これは宿命だと言わざるを得ません。だからといって前世の記憶などなく、来世を知ることもないので、特に影響は感じないかと存じます。

世には『遠くの親戚より近くの他人』という言葉も御座いますが、これも人によって異なる現世での運命に存じ、一概には言えないのかなと思います。

遠くの親兄弟や親戚に恵まれなくとも、近くの恋人や友人などに恵まれ救われる人がいれば、近くの恋人や友人などに恵まれなくとも、遠くの親兄弟や親戚に恵まれ救われる人もいます。

また、親兄弟・親戚・恋人・友人・その他の中で、親に恵まれないというのが、最も辛いことであろうかと存じます。そんな辛い現世を生きる子も『親子は一世、夫婦は二世、主従は三世』という宿命に則れば、その辛い親子の縁は現世限りであり、来世こそ優しく恵まれた親との縁が結ばれると存じます。

この世に生まれた多くの子が優しい親に恵まれますが、一部で親に恵まれぬ子がいることも確かに御座います。親に虐待されたり捨てられたりするニュースも多いですが、その度に胸が痛くなります。

総じて、血の縁が深くて強いのか、それとも愛情や信頼の縁が深くて強いのか、これには賛否両論あるかと存じますが、いずれにせよ、血の縁で繋がる者が、愛情と信頼で繋がれば、最強です。

合掌

聖天様 ご利益

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