参拝途中に急に天気が変わることってありますよね…
晴れていたのに急に雨とか降ると「ついてないな…」なんて思ってませんか?
それ全く真逆です。
参拝中、天気が変わるのは…
参拝中の雨は『禊(みそぎ)の雨』
参拝中、突然雨が降る事を『禊(みそぎ)の雨』と言います。
神様があなたを喜んで迎えてくれている証です。
特に参拝中だけ雨、又は天気がコロコロ変わるなども良いとされています。
禊(みそぎ)とは
「禊(みそぎ)」とは、「水そそぎ」の略です。
穢れ(けがれ)を水で洗い流す儀式を「禊(みそぎ)」と言います。
「国生みと黄泉の国のシーン」
「禊(みそぎ)」は最古の書物である『日本書紀』『古事記』に出てきます。
有名な「国生みと黄泉の国のシーン」…
イザナギ(夫)とイザナミ(妻)が日本の島々やいろいろな神々を産みます。
最後に、火の神を産んだとき、イザナミ(妻)は陰部を焼かれて亡くなってしまいます。
イザナギ(夫)は亡くなってしまった愛しいイザナミ(妻)に会いたくて会いたくて…
行かなきゃいいのに「黄泉の国」へ行ってしまいます。
”見るなの禁”を犯してまでイザナミ(妻)に会いに来たイザナギ(夫)でしたが、黄泉の国で愛しい妻..イザナミの姿を見て…イザナギ(夫)は大変驚きます。
あの美しかったイザナミ(妻)の姿はもうそこにはありませんでした。
…イザナミ(妻)の姿は..腐乱し、ウジが湧き、おぞましい姿に変貌していました。
その姿を見て..なんとイザナギ(夫)は恐れおののき、全速力で逃げ出してしまいます。
勝手に禁を犯し、黄泉の国まで来たくせに、こんな姿になった自分を見て逃げ出したイザナギ(夫)を、”恥をかかされた”と怒ったイザナミ(妻)が追いかけます。
追いかけられたイザナギ(夫)は,「千人所引の磐石(ちびきのいわ)」=千人かかってやっと引けるような巨大な岩で、黄泉比良坂(よもつひらさか)の「坂路」を塞ぎます。
黄泉比良坂(よもつひらさか)とは生者の住む現世と死者の住む他界(黄泉)との境目にあるとされる坂のことです。
イザナミ(妻)が二度とこちらの世界(=現世)に来れないように黄泉の国の出入り口を塞いだのです。
そして、「千人所引の磐石(ちびきのいわ)」を挟んでイザナギ(夫)はイザナミ(妻)に「ことど」を渡して追い返します。
※「ことど」を渡すとは、絶妻之誓建す(ことどわたす)と書き、離婚を言い渡すことです。
イザナギ(夫)に黄泉比良坂(よもつひらさか)を塞がれ、「ことど」を渡されたイザナミ(妻)が、「そんなことをするなら、私はあなたの国の人間を一日に千人絞め殺してやりましょう」と呪詛の言葉を吐きます。
するとイザナギは「それなら私は一日に千五百の産屋を建てよう=それなら私は一日に千五百人新たに人間を産もう」と返したんだとか。
これが人が一日に千人の人が亡くなり、千五百人生まれる所以らしい。
なんとか黄泉の国から逃げ帰ったイザナギ(夫)は、「醜い汚い国へ足を踏み入れてしまったから禊(みそぎ)をして体を清めよう」といって、日向で禊(みそぎ)を行った。
黄泉の国の穢れ(けがれ)を禊(みそぎ)という儀式により洗い流したという、そんなお話です。
ちなみにこの禊により、沢山の神様が現れます。
そして禊(みそぎ)により体を清めたイザナギは最後に顔を洗います。
左目を洗った時に『天照大御神(アマテラス)』
右目を洗った時に『月読命(ツクヨミ)』
鼻を洗った時に『須佐之男命(スサノオ)』
が誕生します!!
皆様もきっと知っている有名な神様は、このようにして誕生したと言われています。
それにしても…神話なので、もっと、美しい愛の物語なのかと思いきや、まさかのお話で、初めて見た時は驚きました。
だって、亡くなった愛しい妻を追いかけて黄泉の国まで行ったのだから、例えウジが湧こうが、腐乱しようが、抱きしめて…という愛のクライマックスを思い描くのは私だけでしょうか…
神様にご挨拶する前の禊(みそぎ)
…禊(みそぎ)の神話はどうあれ、神様にご挨拶する前は、手水舎で手と口を清めます。これも禊(みそぎ)です。
ご自宅でお勤めする前も、キチンと手と口を清めてからご挨拶しましょう。
もちろん沐浴してからお勤めすることができればそれがBestです!
※沐浴とは髪・体を洗い清めることです。
現世で生きると言うことは穢れ(けがれ)て生きていると言っても過言ではありません。
植物も動物も生きています。人はその命を頂いて生きているからです。
穢れ(けがれ)を禊(みそぎ)で洗い流し、聖天様(歓喜天)にお勤めしましょう。
聖夫婦参拝エピソード
『禊の雨』体験も多い聖夫婦です(笑)
参拝中、聖天様(歓喜天)にご挨拶している途中で急に雨が…どしゃ降り…
”雨だ..”と思いながらゆっくり拝ませて頂き、聖天様(歓喜天)へのご挨拶が終わると…雨が止み、外に出ると晴れている。
ということや…
逆に天気予報にはない雨が降り出したり。
ということや…
禊の雨ではありませんが…
聖天様(歓喜天)に会いに行く途中で急に濃霧が発生!
山道をノロノロと安全運転でようやく到着…。
すると…
そこはまるで神々が集う場所…濃霧で鳥居が雲の中に浮かび上がって..本当に幻想的で夢の様な美しい景色が広がっていました。
とにかくそんな事がよく起こります。
ちなみに、この日に聖天様(歓喜天)に会いに行こう!と決めていた日は雨がどしゃ降りでも行きます。どちらかと言うとテンション上がります。
なぜテンションが上がるのか…それは…
聖天様(歓喜天)が、「人を祓っておいたからゆっくり拝みなさい」と言わんばかりの雨だな..と考えるので、テンションが上がるのです。
実際、とても混んでいる日でも、聖夫婦が拝殿に入ると…人が急にいなくなり、ゆっくりと拝ませて頂き、拝殿を出た途端、人が沢山拝殿に入って行かれる…ということも多かったりします!!聖天様(歓喜天)に感謝ですね!!
合掌
皆様からのコメントお待ちしております。
今日、お参りに出かけたら、小雨が降ってきて「これは、あまり歓迎されていないのかな・・・」しょんぼり・・・と思っていたのですが、逆だったのですね!うれしいです。
今日、初めてお参りに出かけました。何か呼ばれているような感じがしてので、お参りに出かけたのですが、朝はいい天気だったのに、小雨が降ってきて「あまり歓迎されていないのかな・・・・」と、しょんぼりしていました。逆だったということがわかってよかったです。ありがとうございます。