このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎先生と聖天様のお話です。
小坊主
前回は助け助かる道は?というお話だったけど覚えてる?
泉先生遂に山へ③
このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎...
女性
もちろん!本日のお話は?
小坊主
泉先生遂に山へ④のお話!
泉先生遂に山へ
泉先生のお唱えを初めて筆に上せた沖野はん
小坊主
先生は筆を持たない方であったので、先生のお唱えは、先生しか唱えなかったんだ。
女性
誰も、先生のお唱えを残さなかったのですか?
小坊主
いや、へらこいと言われた沖野さんは言葉にして残したと書いてあったよ。
小坊主
沖野さんは、泉先生宅に辛抱強く通い、お唱えを覚えてしまったんだそうだよ。
小坊主
それで、沢山頼まれるままに、お唱えを書いてあげたそうなんだ。
女性
素晴らしい!
小坊主
それまでは、先生のお唱えは、先生のお口から耳に受けて、皆は聞こえる通りに唱えていたらしい。
小坊主
だから、頼まれて沖野さんが書きつけるには随分骨が折れたらしいよ。
女性
そうでしょうね。聞こえるとは言え、お唱えはその言葉自体が難しいですからね。
小坊主
村木さんも、お唱えを文字におこすことに協力したんだって!
女性
でも、残念ですが、この本には載ってませんね。
そつの無かった先生
小坊主
此の沖野さんは、先生のくしゃみひとつも、もらすまいと眺めていたから、その観察は、なかなか細かいんだって。
小坊主
お説教したり、拝んだりする人を見ると、
小坊主
高座の上では結構だが、「今、立派なことを、いったばかりなのに、その方があれ、あんなことを。」と失望させがちである。
小坊主
しかし、泉先生は拝みと拝み迄の間にもソツがなかった。というんだ。
村木さん
この「間」そのものに何ともいえんよさがあった。
小坊主
と村木さんは言っているよ。
小坊主
煙草も召し上がらず、あぐらをかかれたのは見たことがない。と言われているから、いつもキチンと座られて居られたんだね。
小坊主
そして、いつも身の回りはキチンとして居られるんだって。
小坊主
大根は、絶対に召し上がらない。葱や人参の様なものも召し上がらなかったし、肉も上がらなかったんだって。
小坊主
ふかした甘藷を三本の指で回す様にして、美味しそうに食べれた。と書いてあるよ。
女性
大根…食べてもいいんですよね?
小坊主
もちろん!お寺でも、お供えの大根を振る舞う行事があったりするから、安心して!
小坊主
泉先生が召し上がられない理由は分からないけど、聖天様が、食べちゃだめ!と言っておられる訳ではないよ。
小坊主
むしろ、お供えの大根を食べずに処分する方が悲しむよ。
小坊主
お野菜も、生きているからね。せっかくお供えした聖天様のパワーが入ったお大根だよ。大切にありがたくいただこうね。
女性
はい!
小坊主
今回のお話はここまで。
小坊主
では、次もお楽しみに~
合掌
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泉先生遂に山へ③
このお話は、村木 幸次郎さんが泉庄太郎先生の伝記をまとめられた『泉聖天尊』より 抜粋引用した泉庄太郎...
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