本日の無料相談で最も多かった、聖天様へ参拝に行かれた人が感じる、疑問に思い間違いやすいこと書きたいと思います。それは、聖天様は神様なのか仏様なのか、また聖天様がいらっしゃる場所は、はたして神社なのか、それとも寺院なのか、という疑問と間違いです。
その疑問と間違いの内容ですが、参拝に行ったら、鳥居があったから、聖天様は神様であり、その場所は神社かなと思うけど、中に入ってみると、お線香が焚かれていたので、聖天様は仏様であり、その場所は寺院かなとも思う、という内容です。あと、それに付随することで、柏手は打つのか打たないのかという疑問と間違いです。
聖天様がいらしゃる場所は神社ではなく寺院
これから聖天様は神様か仏様か、そして聖天様がいらっしゃる場所は神社か寺院か、その疑問と間違いやすいポイントを説きますが、その前提となることを先に書いておきます。
そもそも疑問や間違いの根源となるのは、神社にいらっしゃるのは全員が神様であり、寺院にいらっしゃるのは全員が仏様だという固定観念ですが、聖天様がいらっしゃる場所は神社ではなく寺院であり、聖天様は仏様ではなく神様であること、先ずはご理解下さい。
鳥居は神社という固定観念
聖天様へ参拝した時に神社か寺院か疑問に思い間違いやすいのが鳥居の存在です。一般的に神社には鳥居が存在し寺院には鳥居が存在しないという固定観念があるようです。先ずはここが間違いです。
そもそも鳥居とは「神域と人間が住む俗界を区画する結界」ですから、神社はもちろんのことですが、寺院でも神様をお祀りする場所には、基本的に鳥居が存在します。
その根源にある間違いとしては、先程も書きました通り、神社にいらっしゃるのは全員が神様であり、寺院にいらっしゃるのは全員が仏様だという固定観念です。つまり、これも先に書いた通りですが、聖天様は仏様ではなく仏教の神様ですから、神社ではなく寺院でありながらも鳥居があるのです。
その他にも寺院にありながら、お稲荷様や弁財天様には鳥居があります。お稲荷様といえば神社というイメージが強いかもしれませんが、神社でお祭りされている多くのお稲荷様は宇迦之御魂神であり、寺院で祀られている多くのお稲荷様は荼枳尼天様であります。
この弁財天様や荼枳尼天様も聖天様と同じ仏教の神様ですから鳥居が存在します。
神様にお線香は炊かないという固定観念
皆様もご存知の通り、寺院ではお線香が焚かれていますが、神社ではお線香が焚かれていませんよね。これも先程と同じく、神社にいらっしゃるのは全員が神様であり、寺院にいらっしゃるのは全員が仏様だという固定観念から生まれる間違として、お線香が焚かれていることから聖天様を仏様だと勘違いされる人が居ますが聖天様は神様です。
聖天様は神道の神様ではなく、仏教の神様ですから、お線香を炊くのです。
自宅でも、神社から授かったお札を神棚にお祀りする時にはお線香は焚きませんが、聖天様のお札を神棚にお祀する時にはお線香を焚きますので間違わないようにして下さい。
聖天様に柏手は打つのか否か
最後に、聖天様は神様か仏様か、聖天様がいらっしゃる場所は神社か寺院か、それに付随する疑問と間違いで多くあるのが、「聖天様に柏手は打つのか否か」ということです。
これも一般的に、神社では柏手を打つが、寺院では柏手を打たない、という固定観念が間違いを生みます。柏手を打つのか否かは、神社か寺院かではなく、基本的に神様か仏様かだと理解して下されば先ず間違いは無くなるかと存じます。
それでは、聖天様に柏手は打つのか否か、もうおわかりですね。これまでも書いた通りですが、聖天様は神社ではなく寺院にいらっしゃいます。しかし、聖天様は仏様ではなく仏教の神様ですから、柏手は打ちます。
これら神道と仏教が融合した「神仏習合」に関わるものですが、これから聖天様を参拝しに寺院へ行かれた時は、お線香を焚き、拝む際には柏手を打たれて下さい。
合掌
皆様からのコメントお待ちしております。