執筆者:聖パパ
この世には『油断』という言葉があります。油断とは気を緩めるという意味であります。また、その対義語として『用心』という言葉があり、用心とは気をつけるという意味に御座います。そして油断は禍を招き用心は禍を回避することが可能となるのです。
これを分かりやすく例えるとすれば『おみくじ』です。皆様も聖天様の寺院や、他の神社仏閣巡りで経験あると思いますが、おみくじには『大吉』から『凶』まで様々な種類が御座います。寺社によっては『大凶』という種類も御座います。
おみくじを引く時は、誰もが大吉の出ること願い、誰もが凶の出ないこと願うと思います。ここで大吉が出ると誰もが喜びますが、そこに『油断』が生じれば禍を招きます。一方で『凶』や『大凶』が出ると誰もが落胆すると存じますが、そこに『用心』が生じれば禍を回避することが出来るのです。
実際おみくじにも書かれていることが御座います。大吉には『油断』というような言葉が書き記されていたり、凶や大凶には『用心』というような言葉が書き記されている場合が御座います。
大吉が出たからといって安易に喜ばず、おみくじの内容を全て理解することが大切です。凶や大凶が出たからといって安易に落胆せず、おみくじの内容を全て理解することが大切です。
これは、おみくじに限った話では御座いません。この世を生きる何事に対しても言えることであります。油断とは、常に良い状態や結果の時に生まれます。
志望校に合格したことで油断し学力が下がった。
好きな相手と恋人になれたことで油断し別れた。
仕事で成果を出したことで油断し仕事を失った。
宝くじ高額当選したことで油断し金銭を失った。
これまで健康であることで油断し病気になった。
聖天様に願い叶ったことで油断し願いを失った。
聖天様から御縁を授かって油断し御縁を失った。
その他・・・。
以上のように、いくら今現在が良い状態であったとしても、いくら未来が良い兆しであったとしても、そこに油断が生じれば暗転します。ここで更に用心を重ねることで今現在の良い状態が継続し良い未来が訪れるのです。
逆に、いくら今現在が悪い状態であったとしても、いくら未来が悪い兆しであったとしても、そこに用心し悪いことを回避することで、今現在の悪い状態も好転し、良い未来が訪れるのです。
更に言えば、聖天様へ一生懸命に、参拝したり、ご祈祷したり、願い続け、願い叶う兆しになったとしても、油断すれば暗転し願い叶い難しとなりますし、願い叶い難しであっても、用心しながら聖天様へ一生懸命に、参拝したり、ご祈祷したり、願い続ければ、好転し願い叶うかと存じます。
良いことも油断すれば悪くなりますし、悪いことも用心すれば良くなります。良いことも用心すれば継続して良くなりますし、悪いことも落胆のみで用心を怠れば継続して悪くなります。この世の良いことと悪いことは、ある意味で紙一重とも言えるのです。
何事も油断せず、用心を怠らないことが、肝要に御座います。
合掌
皆様からのコメントお待ちしております。