聖夫婦
聖天様の御札に限っては少ないと思いますが、他の神仏様の御札で多く見られることとして、御札を置きっぱなし貼りっぱなし、という祀り方をされている人がいます。
神棚を設けられる場合は、其れ相応の祀り方をされていると存じますが、神棚を設けず棚の上に置いたり、玄関の壁に貼ったりなど、置いたら終わりとばかりに、それから手を合わせることもなく放ったらかしにする人がいます。特にトイレに安置する烏枢沙摩明王様の御札なんか置きっぱなし貼りっぱなしという人が多いようです。
日頃から多くの無料相談を受ける中で、御札を置きっぱなし貼りっぱなしにする人には、「寺社で御祈祷してあるし、置くだけで貼るだけで、御利益あるだろう。」という意識があるようです。
これ誠に身勝手な見解です。(笑)
いくら寺社で御祈祷し神仏様が宿ろうとも、肝心要の本人が置きっぱなし貼りっぱなしでは、御利益など御座いませんし、御利益どころか神仏様すら御札に宿らなくなります。そして宿らなくなった御札に悪しき物が入り込めば、その家に禍を招きます。
聖天様には、其れ相応の祀り方が必要であり、毎日朝夕の拝礼など言うまでも無いことに御座いますし、トイレであるが故に御供など出来ないという烏枢沙摩明王様の御札でも、毎日のことトイレには行くわけですから、せめて朝夕の2回は合掌し烏枢沙摩明王様に日頃の感謝をして下さい。
いかなる神仏様であれ、御札を授かるということは、その神仏様を家に迎え入れるということです。人間でも誰かを迎え入れたら、入れっぱなしで放置せず、其れ相応の部屋へ通したり、お茶や菓子を出したり対応すると存じますが、その相手が神仏様ともなれば、それ以上に対応すること当たり前に御座います。
もしそれが出来ぬなら、神仏様が宿らなくなり、そこへ悪しき物が入り、家に禍を招く前に、授かった寺社へ返納されるが賢明に御座います。もし遠方で授かった御札なら最寄りの寺社でも良いですが、神社で授かった御札は神社に、寺院で授かった御札は寺院に返納して下さい。決して神社で授かった御札を寺院に返納したり、寺院で授かった御札を神社に返納したりしないで下さい。
寺社で授かる御札は御祈祷済みであり神仏様が宿ります。その御札を家に祀るということは、その神仏様と同居するということです。神仏様を家に招いておきながら置きっぱなし貼りっぱなしで放置することは、大変失礼であり無礼に御座います。神仏様は最も敬うべき存在に御座います。
合掌
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