もう会えない人を想って、夜を過ごしていませんか
大切な方を失った悲しみは、時が経てば自然に消えるものではないと、多くの方が感じていらっしゃいます。ふとした拍子にあの方の声が聞こえた気がして、振り向くと誰もいない。夕暮れの空を見上げると涙が止まらなくなる──そんな日々を抱えていらっしゃる方は、決して少なくありません。
聖天様(大聖歓喜天/だいしょうかんぎてん)に仕える聖夫婦のもとには、こうした「喪失の悲しみ」を抱えた方からのご相談が、季節を問わず寄せられます。今回は、その癒えぬ悲しみに、仏教の伝統と聖天信仰がどのような光を灯してきたかをお伝えしてまいります。
悲しみが消えないのは、あなたが深く愛していらしたから
「いつまでも悲しんでいてはいけない」「もう前を向かなければ」──そんな言葉を、ご自身に、あるいは周りからかけられたことはないでしょうか。けれども、悲しみが消えないのは、決してあなたが弱いからではありません。それほどに、あなたが深く深く、あの方を愛していらした証なのです。
悲しみは「整える」もので、「消す」ものではない
仏教では古くから、悲しみを無理に消そうとせず、丁寧に整えていくことが大切と説かれてきました。涙を流すこと、思い出に浸ること、語りかけること──こうした営みのすべてが、悲しみと共に生きていくための尊い時間です。
急がなくていい
世間では「立ち直る期間」のようなものが暗黙のうちに語られることがありますが、悲しみに正しい長さなどありません。あなたのペースで、あなたの時間軸で、ゆっくり歩んでいかれてください。聖天様は、急かされることをお望みになりません。
仏教の「廻向(えこう)」という尊い祈り
仏教には「廻向(えこう)」という言葉があります。これは、自分が積んだ善き行いの功徳(くどく)を、亡くなった方や他者へと振り向け、その方の安らぎのためにお捧げするという、祈りの形です。
涙を祈りに変える
あなたが流す涙、抱える想い──それらを廻向の祈りに変えることで、亡き方への何よりの贈り物となるのです。「悲しい」という感情をなくそうとするのではなく、その感情を祈りに添えて、あの方のために祈るのです。
聖天様は現世と幽世を結ぶ架け橋
聖天様は天部(てんぶ)の神様。現世(うつしよ)と幽世(かくりよ)の両方をお見通しです。あなたの想いは、聖天様に祈ることで、あの方へと届きます。
日々の暮らしの中でできる、廻向の祈り
難しい作法は必要ありません。聖夫婦がお伝えする、日常の中でできる小さな祈りの形をご紹介します。
朝、あの方の好きだった一杯を供える
朝、清浄な場所に、あの方が好きだった飲み物を一杯お供えしてください。お茶でも、コーヒーでも、お水でも構いません。湯気の立つ温かい一杯を、心を込めて。そして心の中で、あの方の名をお呼びください。
「今日も、あなたを想っています」と語りかける
長い祈りでなくても構いません。心の中で「今日も、あなたを想っています」と一言語りかけるだけで、その日一日、あの方と共にいるという感覚が宿ります。
悲しみが日常を覆う時は、専門家の支えも
悲しみがあまりに深く、眠れない、食事が摂れない、日常生活に大きな影響が出ているような場合は、グリーフケアの専門家や心療内科などにもご相談されることを、心からおすすめいたします。深い喪失体験には、専門的な寄り添いが大きな助けとなることがあります。
聖天様への祈りは、専門的な支援と共に歩むことができるものです。「祈りだけで何とかしなければ」と気負わず、両方の支えを許してあげてください。あなたが少しでも穏やかでいられることを、亡き方も願っていらっしゃるはずです。
聖天様は、そなたの悲しみも想いも、共に抱えてくださる
誰にも見せない夜の涙を、聖天様は静かに見守ってくださっておられます。一人で抱え込まず、心の中で「聖天様」とお呼びするだけでも、その重さは少しずつ整ってまいります。
聖夫婦では、喪失のお悩みについてのご相談も承っております。よろしければ無料相談から、そっとお話を聞かせてください。ご縁があれば、聖天様への御祈祷もお申し込みいただけます。
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※本記事は信仰に関するお話を中心としており、医療やグリーフケア専門相談の代替となるものではありません。深い喪失感が日常生活に影響している場合は、専門機関へのご相談をお願いいたします。

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